備忘録

映画に関することをメインに。割と雑多。

処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ

ノルウェーといえば何を想像するだろうか。

綺麗なオーロラやフィヨルドだったり、身近なものだとノルウェーサーモンもあるだろう。そして極めつけは処刑山なのである。

タイトルだけ見ればただのB級クソ映画だが、これはカルト的人気を誇る上質なゾンビ映画なのである。

私はもう数え切れないほど見ているが、何度観ても色褪せることなく最高点を叩き出してくれる良作だ。

本来前作にあたる『処刑山 デッド・スノウ』があるのだが、それを差し置いて続編がU-NEXTでも配信されたので私なりに紹介していこうと思う。

あらすじ

仲間や恋人、さらには自身の腕を失いながらもナチスゾンビ達から逃げ出したマーティンだったが、途中で自動車事故を起こしてしまう。なんとか一命を取り留めた病院で目を覚ました彼が見たものは、医者の手違いによりゾンビ司令官ヘルツォークの腕を付けられた自分の姿だった。ヘルツォークの腕の秘められた力により、特殊能力に目覚めたマーティンがナチスゾンビ軍団との戦いに挑む…。(Wikipediaより引用)


ちなみに前作を見てなくても冒頭で簡単にあらすじが説明されるので続編から見てしまっても問題ない。とにかく主人公がナチゾンビと戦うだけの話なので、小難しいことなどは一切ない。

全人類に見てほしいのでネタバレは避けるが、とにかく面白いの一言につきる。

まずテンポがとてもよくて、登場人物それぞれのキャラが濃いのに単純明快でストレスを感じさせない。これは映画においてとても重要である。

そして前作でもアクション要素やゴア表現は容赦なかったが、今作ではもっとパワーアップして帰ってきたので、殺し方のバリエーションも豊富で臓物や血がどんどん飛び出すので爽快感も抜群で見ているものを飽きさせない。

ただグロいだけではなくコミカルな要素もかなり多いので、特にブラックな笑いが好きな人には超オススメ。

白昼堂々ナチゾンビとソビエトゾンビが街で大虐殺を繰り広げるシーンがあるのだが、ゾンビの前では老若男女なんてものは関係ない。子供だろうがなんだろうが戦車で轢き殺す。死は平等に与えられるのだ。

というか白昼堂々ゾンビ同士が戦うってだけで意味が分からなすぎるし、字面だけでもう面白い。

あと両作のラスボスであるヘルツォーク大佐。
ビジュがめちゃくちゃ刺さる。
分かる人には分かる。

血と臓物が豪快に飛び散れば悩みだって一緒に吹っ飛んでいくし、笑えてスカッとした気分になれば視聴後には絶対にいい気分になれる。これはもう見る抗うつ剤と言っても過言ではない作品である。

また意外かもしれないが、スーサイド・スクワッドやアベンジャーズ/エンドゲームのような雰囲気もあるので、こういった作品が好きな人にも気に入ってもらえるはずだ。

本編ラストで続編を匂わせる描写があったのだが未だ音沙汰はなく、2023年には同監督の作品で『バイオレント・ナイト』が公開された。処刑山3、ずっと待ってますからね。


ゴア表現が苦手な人には視聴するのは少し厳しい作品かもしれないが、そういった描写が平気でまだ未視聴の方には、是非とも見てほしい一作だ。ほんとに一回でいいから見てほしい。お願いします。


何度でも言うがノルウェーといえば処刑山だ。

本当に見て後悔はしないし面白さは保証するので、映画を見たい気分だけど小難しい作品を見る気分ではないな〜とか、イライラする事があってストレス発散したい!とかそんな感じで気軽に鑑賞してほしい。

趣味=映画と公言するデメリット


「趣味は何ですか?」と聞かれたらあなたはなんと答えるだろうか。

アニメやゲームが好きな人はそう答えるだろうし、野球観戦やキャンプや推し活など、世の中にはたくさんの娯楽が溢れかえっているので、十人十色の答えが返ってくるだろう。

さて、私は映画を見ることが好きだ。

ただ年間に何百本と見る猛者の領域には達していないし、好きなジャンル以外の作品には基本的には手を出さない。

ホラー映画は好きだが邦画だと昔の有名作品なら見たことはあるが、最近のはサッパリで興味もわかず。そしてこれはジャンル問わずだが、昔から洋画ばかりを好んで見る傾向がある。

胸糞悪い作品やゴア表現の多いもの、終始陰鬱な雰囲気が漂っている作品が大好物である。

そんな私なので、趣味を聞かれた際に「映画を見ることです」と胸を張って言えた試しがない。

趣味という言葉は割とライトなもので、専門としてではなく、楽しみとして愛好する事柄とのことなので、別にそこまで怯える必要はないのだが「趣味=映画」という事で起きるリスクが経験上非常に多いのだ。

例えば職場などで趣味を聞かれた際に映画と答えた場合、大抵は「どんな映画が好きなんですか?」「話題のあの作品は見ましたか」「今まで見た中でのベスト○○を教えて」というような世間話が始まるだろう。

どんな映画が好きかの問に、スプラッター・スラッシャー映画と答えれば基本的にはドン引き案件で、空気はもうお通夜状態になること間違いなしだ。

話題作も自分が興味のある作品であれば切り抜けられるが、基本的にそのようなターンは今まで無かった。

MARVELやディズニーやゴジラだったり、挙句の果てに邦画の恋愛ものやアニメ映画を出されればもうお手上げ状態である。

ベスト映画だって本当に好きな映画はあるがそれを伝えたところで「え、何それは(困惑)」となる場合が多いだろう。

そしてこの話題をふっかけてきた相手が映画めちゃくちゃ詳しいマンだった場合は、コロシテ……状態になってしまうのだ。

「このジャンルが好きなら○○は見た?」「映画好きなのに○○も見てないの?」「○○も見てないなんて人生損してるよ」

そして挙句の果てには「斜に構えたサブカル気取りの中二病」という、不名誉な烙印を押されることになるのだ。(経験談)

共通の趣味を持った人と友達になれそう!嬉しい!と驕り高ぶると、人は奈落に突き落とされる。

私は自分が見たいと思った作品だけを見るタイプなので、同じ監督だからあれもこれも見ようとか、好きなジャンルなら洋画や邦画を問わず、全てを網羅しようということはできないのだ。

それにもうそこまでくると、オタクとかマニアの領域なのでは?と思っているのだが、世間はそうは認識していない様子で、「趣味=その分野においてとても詳しい」くらいの言葉に置き換わっている気がしてならない。

そしてこれは映画だけではなくて、他の分野でも同じような事になってそうだなとも思ってる。

例えばゲームでRPGが好きだと言うと、ドラクエやFFをプレイしたことがあるのは大前提で、Wizardryやむしろ世界最古のダンジョンズ&ドラゴンズまで履修した上で話を進められて、ジャンルとして好きであってその作品には興味ないことを告げると「そんなのでRPGを好きと語るな!」とか言われそう。

まあそういうのはその趣味に対しての熱量の問題だと思うので、同じくらいの人と関わり合えば多分そこまでの問題は無いだろうし、有識者は有識者同士で熱く語り合っててくれればいい。

ただ有識者マウントで上から目線で発言されたり、自分たちの域に達していない者を「にわか」と認定して、仲間内でキャッキャしてるのを見ると「あぁ、やっぱり○○好きは厄介なんだ」と界隈全体をマイナス目線で見られてしまう可能性があるし、実際に自分を含めて映画好きは面倒くさそうなのが多いと思っている。

「○○を見てないのに映画好きを語るな」とか言われてもお前は一体誰なんだよとしか思えない上に余計に見る気も失せる。それなら「○○って作品はこうこうこうでとても素敵な作品だから、もし時間があったり興味がわいたら見てね」くらいのスタンスで良くないかと。

映画に対して熱量の高い人からすれば、年間にそこそこの本数しか見てなくて偏りも酷い人間には、自分と同じ立場に立ってほしくない、安易に趣味と公言するなという気持ちがあるのかもしれない。

公式にろくに金も落とさない無課金勢が文句言ってんじゃねえよみたいな。………多分。

とにかく映画好きを公言することにデメリットしか感じない私は、見た映画の感想を時々角が立たない程度にSNSにアップしつつも、これは雑多アカウントなので色々な事を呟きますよ〜というスタンスで、のらりくらりやっていくつもりだ。

書きながら思い返してみれば過激派の方が生きづらくないのか?とか、過去の反芻でフツフツと宵越しの怒りが込み上げてきたので、今日はこの辺で。